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Friday, February 14, 2020

ヒントは1枚のふすま…半年かけ火災の原因究明 科捜研のリアル(西日本新聞) - Yahoo!ニュース

 複雑化する事件や事故の解決に大きく貢献する科学捜査研究所。ドラマ「科捜研の女」でもおなじみの存在だ。読者の疑問や知りたいことに応える西日本新聞「あなたの特命取材班」に寄せられた質問をもとに、福岡県警科捜研のプロフェッショナルたちに迫った。

【写真】比較顕微鏡で、弾丸に残る線条痕を比較する戸山恭平さん

 Q 火災現場では鑑識や消防など、さまざまな立場の人が原因を調査していますよね。科捜研の役割は?

 「われわれが火災現場に行くのは捜査側の依頼を受けてから。原因究明が難しいのだと覚悟している」

 西日本新聞「あなたの特命取材班」通信員の質問に、福岡県警科学捜査研究所(科捜研)の西嶋靖治さん(52)が引き締まった表情で答える。「物理科」で主に火災の原因調査を担当してきた。

 一口に火災と言っても、原因はさまざま。たばこの不始末や電気配線からの漏電、時には放火も。

 印象的な事件がある。民家が全焼した火災で、当初は失火と思われたが、家主が多額の保険金を手にする予定になっていた。

 家主にはアリバイがあった。出火推定時間に留守だったのだ。要請を受けた西嶋さんたちは、焼け方などから火元をストーブとにらんだ。部屋を再現し、さまざまな方法で燃焼実験を繰り返した。半年後、一つの方法に行き着いた。

 ヒントは、1枚だけ不自然に外れていたふすま。

 ストーブの上に、ふすまを横にして置く。すると、じわじわと焼け、近くの押し入れのふすまにゆっくりと火を移し、やがて中の布団などに燃え広がり、火の手を増した。ふすまを置いてから40分ほど後だった。

 まさに時限発火装置のよう。この方法なら出火当時に犯人が現場にいなくても、火が広がっていくことが分かった。

 すぐに捜査員に伝えた。家主の取り調べが始まり、放火だったことを解明する糸口となった。「自分の経験と知識を総動員した」と西嶋さんは振り返る。

 ベテランとなった西嶋さんだが、火事の現場でショックを受けている被災者の姿にはいつも心を痛める。「原因が分かることで、救われた気持ちになるかもしれない」。西嶋さんは気持ちを新たに真実の探求に向かう。

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