昔の生理事情をたどると驚きの事実が…！
多くの女性にとって悩みの種である、生理（月経）。漫画家の安堂友子さんは、長年重度の生理痛とPMS（月経前症候群）に悩まされています。痛みに苦しみながら、ある時ふと思いました。「昔の人は生理中どうしてたんだろう？」
安堂さんは生理の処置に関する歴史と変遷を調べ、生理痛のつらさとともにマンガに描いてTwitterで公開しました。すると読者から「分かりすぎる」「勉強になった」などの声が多くあがりました。
作品について、作者の安堂友子さんにお話を聞きました。
ーー生理は多くの女性の関心事ですが、生理について調べたことを詳しくマンガに描こうと思ったきっかけはありましたか？
自分がかなり重症の生理痛で、10代の頃から悩まされ続けて感じたことや、いろいろな改善方法を試したことなどが、同じ悩みを持つ人に向けたエッセーの題材になると思いました。
また、生理用品の品質向上や鎮痛剤の市場拡大など、自分が若いころに比べて劇的に変わった点などは記録しておきたいという気持ちがありました。
ーー重い生理痛や昔の生理の処置に関する描写がリアルで、苦痛な様子が伝わってきます。文章や作画の表現で工夫された点などはありましたか？
プライベートな「カラダ」の話であることと、病気や偏見などの悩みと切り離せない話であることから、このテーマを扱うだけで「深刻な内容だろう」と敬遠される向きがあると思い、ギャグっぽいやりとりと歴史雑学を絡めて、良い意味で興味本位で読めるような構成を心がけました。かといって、ちゃかし過ぎて「軽く扱っていいもの」という誤解は与えないよう、バランスに気を付けました。
ーーたくさんの感想が寄せられています。特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。
生理時のつらい痛みや不快な症状について、「病院に行けば治る」「生活習慣や体の鍛え方次第で軽くなる」「気の持ちよう」などの誤解からくる周囲の無理解に悩んでいる人が多い印象です。
また、「これで症状が軽減されましたが試してみては？」と薬や治療法を勧めてくれる方も大勢いて、その多種多様さに、体質に合うものが人それぞれであることや、自分に合う治療法を見つけるだけでひと苦労であることがうかがえました。
ーー現在、生理痛などで生理に悩まされている女性たちには、どのような言葉をかけたいですか？
上記で回答したように、周囲の無理解や、自分に合う治療法がなかなか見つけられないという状況のなかで、まだまだ個人で耐えている面が大きいと思うので、「つらいよね……もうとにかく、自分自身が楽になる方向で考えていこう……」と言いたいです。
ーーTwitterで精力的にマンガを公開なさっています。創作するうえでの原動力になるものはありますか？
むしろもっと量産して公開していきたいのですが、なかなかできていなくて悩んでおります。創作の原動力は「読んでもらいたい」に尽きるのですが、ただTwitterにあげるものは、職業柄、宣伝という面が大きいです。Twitterがきっかけで知ってもらって、自分の作品に興味を持っていただけたらいいな、と思っています。
マグミクス編集部
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