【ソウル5日】新型コロナウイルスの感染拡大を受けて開幕が延期されていた韓国プロ野球が、当初3月28日の予定から38日遅れて開幕した。無観客に加え、審判らにマスク着用などが義務づけられる“厳戒態勢”が敷かれる中、LG-斗山など5試合を開催。4月12日に開幕した台湾に続く世界2番目のプロ野球開幕を、開幕の見通しが立たない日本のプロ野球、米大リーグも参考事例として注視している。
日本に先駆け、新型コロナウイルスに揺れた隣国に球春が到来した。韓国プロ野球(KBO)が開幕。無観客開催ながら確かな一歩を刻んだ。
「全世界のプロスポーツの多くが機能していない中で開幕できたのは、防疫最前線で戦ってくれた医療スタッフ、感染拡大防止に努めてくれた国民のおかげでもある」
KBOの鄭雲燦(チョン・ウンチャン)総裁は開幕を祝し、5試合が開催された全球場に向けてメッセージを発信した。
一方で各球場には厳戒態勢が敷かれ、至る所にマスク、マスク、マスク…。感染再拡大への警戒から、開幕の晴れやかさとかけ離れた異様な雰囲気に包まれた。
LG-斗山が行われたソウルの蚕室(チャムシル)野球場では出入り口が1カ所に限定され、選手、関係者を検温用の熱感知カメラが出迎えた。球場入り後も、ベンチとグラウンド以外ではマスク着用が義務化された。
開幕に至る過程でも、選手はKBOが管理するスマートフォンアプリに一日2度以上の体温入力を求められるなど、体調管理が徹底された。イベントも自粛ムード。この日は韓国も「こどもの日」だったが、LGの試合前には始球式に代わり、事前に撮影された子供の投球が大型スクリーンに映し出された。
そして、迎えたプレーボール。審判団はマスクと衛生手袋を着用し、一、三塁コーチやボールボーイ・ガールにも同様の措置が執られた。“球場の華”チアガールもマスク姿で内野席からダンスを披露。報道陣もマスク姿で試合を見守った。
選手の行動にも制限がかかった。素手でのハイタッチや握手自制が強く求められ、つば吐き、かみタバコは禁止された。
米大リーグ、オリオールズなどでプレーしたLG・金賢洙(キム・ヒョンス)外野手(32)が三回に今季KBO1号本塁打を放った際には、次打者とのハイタッチ寸前で両腕を下ろして照れ笑いする場面も。試合後は“肘タッチ”で控えめに歓喜の儀式。取材でも報道陣と選手が一定距離を保ち、指名選手のみが対応した。
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May 06, 2020 at 03:03AM
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マスクだらけ!前代未聞の光景が日本プロ野球開幕のヒント 38日遅れで韓国厳戒スタート - サンケイスポーツ
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