日本代表のワールドカップ予選史上最多となる14得点――。ワールドカップのアジア2次予選モンゴル戦は、14-0という日本の歴史的大勝に終わった。
だが、正直に言わせてもらえば、この結果はあまり気持ちのいいものではなかった。
本来、モンゴルのホームゲームだった試合が、なぜ日本で開催されることになったのか。そうなったことで、少なからず日本にはメリットがあったはずだ。だとすれば、実力的にかなりの差があるモンゴルに対し、ここまでやる必要があったのだろうか。
特に、いわば"死に体"の相手にダメを押すような、わずか3分のロスタイムでの3ゴールが気になった。最後まで手を抜かず戦うことこそ対戦相手に対する礼儀だという日本的な考え方もわからないではない。だが、相手への配慮だけでなく、ケガのリスクなどを考えても「やりすぎ」というのが率直な印象である。
ただ、ことの是非はともかくとして、日本の攻撃がよかったことは確かだ。
試合序盤は、モンゴルが日本のポジションチェンジにもうまく対応していたことでなかなかシュートまで至らなかったが、それでもピッチの幅を広く使ってパスを回し、相手を動かし続けた。
その結果、13分にMF南野拓実の先制ゴールが決まって以降はタイミングよく縦パスも入るようになり、それに合わせてスペースへ飛び出していく動きも増え、次々に決定機が生まれた。
モンゴルの選手との能力差を考え、シンプルにMF伊東純也のスピードを生かす攻撃も多かった。日本の選手たちが冷静に状況を見ながら、最適な判断を下していた様子がうかがえる。
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