ベストセラービジネス書作家の本田直之さんが、昨年末に上梓した『パーソナル・トランスフォーメーション コロナでライフスタイルと働き方を変革する』(KADOKAWA)は、アフターコロナの時代に、全てのビジネスパーソンによりクリエイティブな発想が求められると提言しています。ライフスタイルに関して、自分の家の身の回りを快適にすることの重要性も合わせて指摘します。電子書籍の売れ行きも現在好調な本書から、一部を引用してお届けします。
『パーソナル・トランスフォーメーション コロナでライフスタイルと働き方を変革する』(著:本田直之)本文抜粋
クリエイティブに生きないといけない時代
どうして無理にでも変化したほうがいいか。あるいは、自分の好きな場所に住むことがいいのか。そうすることによって、クリエイティブになれるからです。
私がハワイと東京のデュアルライフをしたり、世界を旅してきたのは、そのほうがクリエイティブになれるからです。たくさんの刺激を得られる。それはそのまま仕事にポジティブに生きてきます。他の人とは、違う発想ができるから。
そして常時、日本にいないからこそ、薄い人間関係は作れなかった。いや、作らなかったと言ったほうがいいかもしれません。
薄い人間関係を作らないと何がいいのかというと、時間を取られないのです。余計な仕事に煩わされることがない。私は事務的な仕事もシステム化、仕組み化したりすることにも取り組んでいましたが、それもクリエイティブな仕事に集中したかったからです。
コロナがやってきて、会社をめぐる環境も、仕事をめぐる環境も、プライベートをめぐる環境も変わった。ただ、忘れてはならないのは、すべて自分次第になったということです。そして何より、前例がない。こうすればいい、というお手本がない。
となれば、自分自身がクリエイティブに生きていくしかないのです。なぜなら、決まっていないから。自由だから。
リモートワークといっても、家でやらないといけないと思った段階で、もうそれはクリエイティブではないかもしれません。それこそ森に行ってもいいし、海に行ってもいいし、庭に出てもいいかもしれない。
そうしたちょっとした工夫が、仕事のアウトプットを変えていくことは、想像いただけるでしょう。人と違った環境を得ることで、人と違った発想を手に入れられるのです。
こういうこと1つとってみても、クリエイティブが求められる。もっといえば、クリエイティブに生きなければ、面白くないし、あまりにもったいない。
これからは、クリエイティブな能力が、間違いなく必要になってきます。クリエイティブに生きないといけない時代なのです。
コロナの前までは、会社に行って、上司からこうしなさいという命令が来て、それをやっていればよかった。しかし、今は自分で考えなければいけなくなりました。決まりもはっきりしていない。
だから、もっといいやり方があるかもしれない。もっと面白いやり方があるかもしれない。そういう工夫が常に求められてくるのです。
実際、避暑地やリゾートや自分の好きな場所で仕事をしている人たちもたくさんいます。どこにいるかなんて、問われるわけではないからです。湘南のホテルでは、お客さんが来ないので1カ月貸し出しているところもあります。そこで、海を見ながら仕事をしている人もいる。
交渉すれば、かなり安く借りられるようです。移住までいかなくても、お試し移住のようなこともできる。
都心部のホテルでも、部屋からベッドを取り出してしまって、リモートワーク用に貸し出しているところもあります。
本格的なリモートワークは前例もまだあまりないわけですから、面白くやろうと思ったら、いろんなことができる。
複業にも挑んで、もっと稼ごうと思えば、稼げる。逆に、もっと仕事時間を減らそうと思ったら減らせるかもしれない。
とにかく、
だから、クリエイティブが生きてくる。クリエイティブを生かしたほうがいいし、クリエイティブに生きたほうが楽しい。
クリエイティブで自由に、自分で考えたい人には、とてもいい時代が来ています。私がずっと言っていたこと、やってきたことを、今は多くの人が強制的にやらざるを得なくなっているのかもしれません。
でも、こっちのほうが、明らかに心地いいと思います。私が味わってきた快適な生き方を、これからは多くの人が手に入れられるのではないかと思っています。
家の中を、身の回りを思い切り快適にしよう
コロナが来てから、やりたかったライフスタイルに踏み出している人が増えたようです。今まで、なかなかできなかったことが、できるチャンスが増えた。例えば、家庭菜園やベランダ菜園。
私も驚いたのは、大変な人気で菜園用の土が手に入らなくなってしまったということです。種や肥料はネットで買えたけれど、どこに行っても土が買えない、なんてことになっていたそうです。
家具もとても売れていました。リモートワーク用の家具を買った人も多かったようですが、それだけではないと思います。家を片付けたり、模様替えをした人も多かった。そこで、新しい家具を購入したのでしょう。
家の中を快適にすることに、みんな意識が向き始めたのです。これも実は、北欧のスタイルだったりします。北欧の家具は有名ですが、みんな家の中にこだわりを持っているからです。
理由はとてもシンプルで、冬は日照時間が短く寒くて外に出られないから。だから、家に
家の中をとにかく充実させて、幸せな生活をしようというのが、北欧のあり方なのです。コロナがやってきて、結果的に北欧に学んでいる。実は北欧の人たちに言わせると、コロナが来ても自分たちは何も変わっていない、とのことでした。
そして、自分たちのライフスタイルは正しかったんだと、改めて思うようになっています。オンラインサロンのメンバーに北欧に住んでいる女性がいるのですが、彼女がそう言っていました。ロックダウンになっても、普段の生活とあまり変わらなかった、と。
日本では、自宅で仕事をするスペースがない、という課題にも直面した人が多かったようです。これから、広い家を求めて、郊外に出て行く人も増えるでしょう。都心で駅に近いけれど、家賃は高くて狭いところに住んでいることの無意味さも露呈してしまった。
これからは、家にもっともっとこだわる人が増えていくはずです。そしてそれは、身の回りまで広がっていく可能性が高いと私は思っています。
オンラインのみならずリアルでも、もっと自分らしいコミュニティに属していくのではないか、ということです。住む場所を選ぶとき、通勤に便利であることだけを意識していたので、そのエリアのコミュニティに属することを考えたりしなかった。
しかし、通勤の縛りがなくなり、自分のライフスタイルに合ったところに住めるようになれば、当然、そこでのつながりもできてくるでしょう。例えば、サーフィンをしたくて湘南に住めば、地域とのつながりも間違いなく生まれる。
これは、利害関係のない仲間です。こうしたコミュニティを楽しんでいくことも、新しい楽しみの1つになるでしょう。
私はもともと、仕事以外のコミュニティにこそ価値を求めていました。そのほうが楽しいから。人生の幅も広がるから。利害関係のない出会いから、思ってもみないようなものが生まれてくるから。
しかし、多くの人が会社や仕事など、利害関係のあるコミュニティばかりを意識していたように感じていました。しかし、その縛りがなくなれば、大きなポテンシャルが生まれるのです。オンラインも含めて、自分が欲しいと思うコミュニティに属せるようになるのです。
住むところも場ですが、コミュニティも場。会社のコミュニティは選べませんが、住む場所やオンラインのコミュニティは選べる。選びやすくなるのです。
少なくとも言えることは、これからは仕事だけの人生では
アフターコロナのライフスタイルと働き方のヒントを提案する!
『パーソナル・トランスフォーメーション コロナでライフスタイルと働き方を変革する』
著:本田直之
https://www.kadokawa.co.jp/product/322006000601/
すでに、パラダイムはシフトしたのです。もう過去は戻ってこない。それこそ、仮に今回のコロナが落ち着いたとしても、また同じことが起こるかもしれない。第2のコロナ、第3のコロナがやってこない保証はどこにもありません。
コロナの第2波、第3波よりも、こっちのほうがむしろ怖い。すでに社会は、次のステージに進んだのです。やらなければいけないのは、アフターコロナへの対応です。既存の仕組みを建て直そうとしている場合ではありません。完全にシフトしないといけないのです。
では、新しい時代に向けて、どうすればいいのか。アフターコロナは、どんなキーワードが重要になるのか。それを私なりにお伝えしたくて、書き上げたのが、本書です。(本書「はじめに」より引用)
目次
第1章 コロナがもたらした意外なリアル
第2章 自分を変える絶好のタイミングがやってきた
第3章 なぜ今、オンラインコミュニティなのか
第4章 働き方が劇的に変化していく
第5章 消極的人間関係から、積極的人間関係へ
第6章 ライフスタイルをもっと自由でクリエイティブに
第7章 答えのない時代を生き抜く思考
コロナによる意識変化アンケート
著者略歴
本田直之
レバレッジコンサルティング株式会社代表取締役。ハワイ、東京に拠点を構え、日米のベンチャー企業への投資育成事業を行いながら、年の5ヶ月をハワイ、3ヶ月を東京、2ヶ月を日本の地域、2ヶ月をヨーロッパを中心にオセアニア・アジア等の国々へ食およびサウナを巡る旅をし、仕事と遊びの垣根のないライフスタイルを送る。食やサウナのイベントのプロデュースも行う。コロナ禍では各地方にある酒蔵のPR支援などにも取り組む。オンラインサロン「Honda Lab.」主宰。
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