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Saturday, May 1, 2021

【天皇賞・春予想】あのレースにヒントあり!サンスポデスク春の盾の推し馬は? - サンケイスポーツ

阪神競馬場1周目の外回り4コーナー付近から直線を見る(撮影・薩摩嘉克)

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 競馬を見始めてから30年以上が経過した。当然ながら、さまざまなレースを記憶している。天皇賞・春も、印象に残っているものは多い。1993年にライスシャワーがメジロマックイーンを破ったときに、ライスシャワーの単勝で勝負していたことが懐かしい思い出だが、そのメジロマックイーンが連覇を果たした92年も強く覚えている。

 メジロマックイーンとトウカイテイオーの激突は“世紀の一戦”と盛り上がり、完全な一騎打ちムードとみられていた。2頭の馬連オッズは何と1.5倍。当時、知人の女性が「原付きバイクを買う」と言って、30万円の1点勝負をしていた。しかし、2強の一角だったトウカイテイオーが5着に敗れるまさかの結末。多くのファンが落胆したものだが、その知人女性の憔悴(しょうすい)ぶりが強烈に脳裏に焼き付いている。原付きバイク2台分の損害を受けたのだから無理もない。

 本題はここから。当時、トウカイテイオーの敗因として挙げられたのが馬場状態だ。良馬場発表とはいえ、勝ちタイム3分20秒0という異常事態。前年に阪神競馬場の馬場改修が行われた関係で、京都競馬場の芝が疲弊した状態だった。跳びのきれいなトウカイテイオーが苦戦したのも無理はない。前年の91年、京都競馬では56日の開催があった。今年はその京都競馬場が改修工事中。天皇賞は阪神に舞台を移して施行される。今年の阪神開催は53日。来春の天皇賞が行われる頃に阪神の馬場がどうなっているのか、現段階では読めないが、馬場造園技術の進歩に期待を寄せたいと思う。

 阪神競馬場の芝コースは、開催5週目だった先週のマイラーズCでも1分31秒4の好時計が出たように、好状態を保っている。少なくとも今年に関しては、劇的な馬場適性の差が出ることはないだろう。ただ、同じ3200メートルでも、例年の京都開催とはコース形態が違うことは見逃せない。

 京都3200メートルは、向こう正面でスタートして1周目も2周目も外回りを走る。しかし、阪神は1周目が外回りで、2周目は内回り。何せ、今年の松籟Sでしか使用されていないコースゆえ、傾向も何もあったものではないが、その松籟Sにヒントがあるのは確かだろう。

 その松籟Sは逃げたディアスティマが3馬身差で完勝。外枠から無理なくハナに立って、道中も快調に逃げた。勝負どころの2周目3コーナーからは、内回りを意識した各馬の鞍上が早めに手を動かす中、ディアスティマは余裕たっぷり。直線では左ステッキが1発入っただけで、最後まで脚いろは全く衰えなかった。ラスト1ハロンは12秒6を要したものの、額面通りには受け取れない。高速馬場の長丁場に不可欠なスピードとスタミナを兼備している証しだ。これはもはや、ヒントではなく正解とみて(5)ディアスティマに◎を打つ。

 参考ながら、京都開催の過去5年、このタイムより速い決着だったのは驚異的なレコードが出たキタサンブラックの2017年だけ。サンプル数が少ないことによって、3分14秒9というタイム(基準タイム)の“価値”が分からないからこそ、人気も手頃になった。今回はジャコマルが逃げ宣言をしているが、ディアスティマは控える競馬も問題なくこなしている。足りない実績を、素質と勢いで補うのは同厩舎のレイパパレ(大阪杯)と同じ。新たなチャンピオンの誕生に期待する。

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