F1第13戦オランダGPのフリー走行2回目がザントフールト・サーキットで行なわれ、フェラーリのシャルル・ルクレールがトップタイムをマークし、フェラーリがワンツー体制となった。
36年ぶりの復活となったオランダGP。その最初のセッションとなったFP1は、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)のマシンがトラブルに見舞われ赤旗掲示となった。マーシャルも不慣れなのか、その中断が30分以上に及んだこともあって、各チームやりたいことをやり切れなかったセッションになったと言えるだろう。
それだけに、FP2は開始直後から各車が続々とコースイン。FP1では3周しか走れなかった角田裕毅(アルファタウリ)も早速コースインしたが、FP1でトラブルに見舞われたベッテルのマシンは、セッション開始時にこれからフロアを取り付けようかという段階だった。
各車、ハードタイヤかミディアムタイヤで走り始めたが、セッション開始から5分ほどのところでルイス・ハミルトン(メルセデス)がスロー走行。メインストレートでトラブルが起きたようで、エンジニアから指示されてコースサイドでマシンを停めたため、セッションは赤旗中断となった。マシンを停めるまでハミルトン車のエンジンは動いており、エンジンブローしたベッテルとは性質が違うトラブルのようだが、2セッション続けてメルセデスのパワーユニットに問題が生じた形だ。
約7分ほどの中断を経て、セッション再開。赤旗の間にベッテルのマシンは修復が済んだようで、ミディアムタイヤでコースインした。他のマシンもミディアムやハードタイヤで走行を重ねていった。
セッション開始から20分が過ぎると、メルセデスのバルテリ・ボッタスがソフトタイヤに履き替えて予選想定のアタックへ。その他のマシンも徐々にソフトタイヤへ履き替え、ペースを上げていった。
母国レースを迎えたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)もソフトタイヤでアタックに入ったが、彼の前を走っていたニキータ・マゼピン(ハース)がターン11でスピン。グラベルでハマってしまい、セッションはまたも赤旗中断となった。
短い中断の後でセッションが再開されると、各車が再度ソフトタイヤでのアタックを実施。一方、ハミルトンを欠くメルセデスは、ボッタスが早めにロングランを開始した。その他のマシンも残り時間15分ごろには完全にタイヤの評価に集中。決勝に向けてデータを収集した。
最終的に、セッションをトップで終えたのはルクレール。2番手にはカルロス・サインツJr.が続き、フェラーリがワンツーでオランダGP初日を終えた。
3番手はエステバン・オコン(アルピーヌ)。ボッタスとほぼ同じタイミングでアタックし、0.058秒上回ってみせた。アルピーヌはフェルナンド・アロンソも6番手につけており、かなりの競争力を見せた。
フェルスタッペンは5番手。新品タイヤを使ったアタックは完了できなかったが、ロングランでも安定してハイペースを維持しており、速さはありそうだ。レッドブルとしては、セルジオ・ペレスが12番手と振るわなかったのは懸念事項だと言える。
アルファタウリ・ホンダはピエール・ガスリーが7番手。角田裕毅は、ソフトタイヤの2アタック目に自己ベストをマークし、13番手となっている。
オーバーテイクポイントが少ないザントフールトは、予選がかなり重要になってくるはずだ。だがハミルトンがトラブルに見舞われ、フェルスタッペンのアタックは不発。フェラーリやアルピーヌ勢も速さを見せており、予選は大注目のセッションになりそうだ。
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