タイルの製造・販売「TNコーポレーション」(可児市広見)が販売する室内装飾用の陶壁「陰翳(いんえい)」が、公益財団法人日本デザイン振興会主催のグッドデザイン賞に選ばれた。商品開発チームのリーダー、千田徹さん(36)は「ものづくりに携わる人間として学生時代からあこがれていた賞。本当にうれしい」と話す。 (大橋貴史)
千田さんのチーム三人は、多治見市陶磁器意匠研究所(美坂町)の卒業生で技術者でもある。住宅で広く使われ、同社の主力製品でもある既製品のタイルは工場での大量生産が中心。社としても「技術者の実力を生かせる場」をつくり出すことは重要な課題だった。
デザインのヒントを探ろうと、チームは昨年末に京都の高級ホテルを訪問した。だが室内、エントランスで広く使われていたタイルは、プロの目から見ると他の美しい装飾品と比べて「どことなく味気ない」と見劣りしているように感じた。超高級ホテルで使われても「すごい」と感じるような重厚感のある内装を作りたい。チームの指針が固まった。
重厚感のあるデザインとは何か。チームで議論するうち一冊の本にたどり着いた。日本古来の美意識や美学を考察した谷崎潤一郎(一八八...
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