鳥取城跡に戦国時代知るヒント 北区で出前講座 - 日本海新聞

大阪ニュース

2022年12月25日

　鳥取市の久松山にある鳥取城跡をテーマにした講演会が大阪市北区の鳥取県関西本部交流室であった。鳥取市教委文化財課・文化財専門員の細田隆博さんが講師に招かれ、城跡の歴史や魅力、未来像を発信した。

鳥取城跡の歴史や魅力を伝える細田さん

　月例講座「鳥取学出前講座」（大阪鳥取県人会、同本部共催）として１５日に開いた。細田さんは城跡について「戦国時代の戦いを追体験できる場所として、近年、関心が高まっている」と紹介。残された城の姿としての価値や、日本の城郭の発達史を知ることができる点から“城郭の博物館”と称されていることなどを挙げた。

　１５８１（天正９）年、「兵糧攻め」で知られる豊臣秀吉による鳥取城攻撃の際、城の東約１・５キロの地点に構えた本陣・太閤ケ平（たいこうがなる）は織田信長の出陣を前提に築かれたとされ、「織田と毛利の一大決戦がここで行われる可能性があった」と、日本の歴史に影響を与えた場所であることにも触れた。

　このほか城跡保存整備基本計画に沿って石垣の修理や、復元された木造の擬宝珠（ぎぼし）橋、大手門の様子を紹介。以後、中ノ御門渡櫓（やぐら）などの復元に向けて計画が進んでいる現状も報告した。

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