前原大道(23=岡山)が、チルトを2度に跳ねて1回走りの1R進入固定戦に臨んだ。大外進入からコンマ19の5番手スタート。1Mはまくり差したものの、前を走る艇が壁となり万事休す。6着に終わった。ピットに戻ると「勝負だと思って行ったので正直悔しいです。展示タイムも良かった(6・90でトップ)ですしね」と肩を落とした。

初日8Rで金星を挙げるなど相棒のエース39号機の威力を見せつけていた。それだけに、2勝目を挙げたいという、はやる気持ちを抑え切れなかった。「最終日はチルトを元に戻して頑張ります。こんなに伸びるエンジンはなかなかないし、出足や回り足もいいので」と言うように舟足は十分だ。

整備室の外壁にコウモリが止まっているのを見つけると、こう言った。「選手はみんな、新聞を読んでいるので、僕のエンジンがいいのは知られちゃっています。でも、このコウモリのように寝たふりをしながらガバッと襲いかかります! それと名前にちなんで王道(大道=ひろみち)の4カドまくりで一発狙いますよ」。最終日の前半4R4枠の出番に向けて、作戦がひらめいたようだ。

後半は8R6枠で大外発進が見込まれるが、連勝で最終日を締める算段を整えた。123期チャンプが大器の片りんを見せる。