リスク資産が底を打ったのかどうか、強気派と弱気派の見方には依然隔たりがある。その答えには、5つの「P」がヒントになるかもしれない。つまり、パンデミック(Pandemic)、生産(Production)、政策(Policies)、ポジショニング(Positioning)、価格(Prices)だ。
Pandemic
相場は回復の兆しをいくつか示しているが、新型コルナウイルスの感染拡大ペースも減速を始めた。米ジョンズ・ホプキンス大学のデータによると、3月27日までの7日間の増加率が123%だったのに対し、31日には107%程度に低下した。ただ、これらの数字は検査能力や感染がどのように定義されるかに左右されるので注意が必要だ。伝染病学者の多くは、ロックダウンが緩和されれば再び感染拡大が加速するリスクがあるとも示唆している。
Production
市場は世界の生産活動が底を打ったと信じている様子だ。金融危機では、世界経済が急激な縮小をなお続けている中でMSCIワールド指数は底値から反発に転じた。楽観が生まれた主な理由は、経済の悪化スピードが鈍化したことだ。
当時との大きな違いは、経済活動の再開後に新型コロナが再び感染を広げる恐れがあり、そうなれば生産は再び停止となりかねない。金融危機で相場が底を付けた2009年3月のような明確な反転ではなく、世界経済の回復は紆余(うよ)曲折をたどる可能性がある。
Policies
G10諸国の政策立案者は、すでに金融危機の時よりも大規模で速やかな政策対応を打ち出している。だが新興諸国、特に中国人民銀行(中央銀行)がこれに類する追加措置を講じることが状況安定には必要かもしれない。以下のチャートで明らかなように、金融危機ではかなり早くから米中は政策の足並みをそろえたが、今回は中国のマクロ政策対応が米国に比べ引き続き鈍い。
Positioning
新興アジア市場から3月に流出した外国人投資家の資金は前例のない規模だった。インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、韓国、タイの株式市場からの純流出額の合計は過去最大に上った。
Prices
今のところ、株式市場は過去のリセッション(景気後退)で見られたほどの大規模な下げに至っていない。ゴールドマン・サックス・グループの米国株担当チーフストラテジストのデービッド・コスティン氏によると、S&P500種株価指数は2000まで下げるが、年末には3000前後まで回復する。2000年や08年の例をとると、今回さらに下値を模索する可能性もまだあることが示唆される。
全体として状況を見ると、圧倒的に最も重要な要素である新型コロナの感染増加率が相場の反発を正当化しているように思われる。各国の政策担当者がとった極めて積極的な対応もそうだ。とは言え、感染拡大が再び加速するリスクも依然高い。そうなればロックダウンと生産停止が長期化する公算が大きく、リスクポジションのいっそうの縮小とリスク資産の価格下落を招くことになるだろう。
原題:
Five ‘Ps’ That Will Help Determine If the Market Has Bottomed(抜粋)
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April 02, 2020 at 02:21AM
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リスク資産は底を打ったのか、5つの「P」がヒントに - ブルームバーグ
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