漫画に特化した機械翻訳技術を開発するMantra(東京都文京区)は7日28日、AIを活用し、日本語の漫画を英語や中国語(簡体字)に翻訳する法人向けサービス「Mantra Engine」の提供を始めた。これまで翻訳版の制作にかかっていた時間を約半分に削減できるという。
日本語原稿の画像をアップロードすると、文字認識エンジンが吹き出しのせりふを認識し、機械翻訳を行うWebサービス。翻訳のテキストの修正や書体の変更、文字の位置修正、太字・斜体の適用、名前など固有名詞の登録などをWebブラウザ上で行える。翻訳の完了後、JPGやPNG、PDFなどの形式で出力できる。複数のメンバーで作業プロジェクトを共有し、メッセ―ジのやりとりもできる。
Mantra Engineで25ページの漫画を英語に翻訳した際、翻訳原稿の完成までの所要時間が従来の方法より46%削減できたという。
対応言語は英語・中国語(簡体字)から始め、 順次追加する。出版社や漫画制作、配信事業者などの利用を想定し、価格は使用量に応じた従量課金プランや、初期コストを抑えたプランを用意。「コロナ禍の影響で自宅でのコンテンツ消費が加速している現在、電子流通による漫画の海外展開は世界中で新しい読者を獲得する一手になる」(同社)としている。
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