JAの活動:ヒント&ピント ~JAの広報誌から~
災害は時期とところを選ばなくなった。地球規模の気候変動で、いつ、どこで大きな災害がおこってもおかしくない。それでも、これから秋にかけて日本列島は台風の季節に入る。多くのJAの広報誌は、自然災害への備えを特集している。最近は台風の進路、規模も「これまで経験したことがない」ものとなっている。9月1日は防災の日、地域の実情に合わせた対策が求められる。
台風から営農と生活を守る
・千葉県・JA山武郡市「かがやき」(9月号)
昨年の9月9日、台風15号による強風で、ビニールハウスが甚大な被害を被った千葉県。JA山武郡市管内の被害も大きかった。同JAの広報誌は特集で、ビニールハウスの台風対策を呼び掛けている。自力でできる補強策として、タイバー(補強材)や斜材などによる補強、防風ネットの展張方法を図入りで紹介している。
また台風接近1~2日前までの対策として、施設の点検、さらに台風通過後は、破損があった場合、被災証明のため破損箇所を全て撮影し、撮影日を明確にするようにと、分かりやすく説明。地域の農業の実態に合わせた台風対策の特集になっている。
・JAあいち豊田「グリーンボイス」
災害時で電気や水道などのライフラインが止まると、一番困るのは食事である。同JAの広報誌は、災害への備えとしてパッククッキングを紹介。食材をポリ袋に入れて湯せんするだけの調理方法で、白ご飯とカレーライス、丼(どんぶり)の作り方を写真入りで説明している。
白ご飯の場合、(1)二重にしたポリ袋の中に米と水を入れて空気を抜き、15分間浸水、(2)これを沸騰させたお湯に入れ、30分加熱、(3)15分ほど蒸らすとできる。材料のほかに必要なものはカセットコンロ、鍋・水・計量器具、ポリ袋(高密度ポリエチレン製)。準備しておきたい。
・JAえひめ南「みなみかぜ」
平成30年7月の「西日本豪雨」に襲われた愛媛県のJAえひめ南。広報誌で、同JAのボランティアセンーのこれまで2年間の活動を紹介している。ミカンの摘果・収穫、土のう作りなど、ボランティアの受け入れは1503人。土のう作りでは、県内外からのボランティアやJAの職員が協力して、約10万5000袋をつくり、カンキツ農家に渡した。
同JA管内のミカン園は急傾斜地が多く、復旧には石垣の石積みが欠かせない。ボランティアでは石積みの講習会もあった。このほかミカンの木を使った小物づくり、「根域制限高畝マルチ栽培」の研修なども紹介。災害を忘れないことも、大切な備えの一つである。
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August 24, 2020 at 02:00PM
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台風から営農と生活を守る【ヒント&ピント~JAの広報誌から】 - 農業協同組合新聞
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