投稿:2021/04/25 17:10
前回3月のFOMCでは、直近の景気回復を認めつつも、FRBが見据える目標達成には程遠く、先行きは極めて不確実として、当面の間支援が必要という従来の姿勢を維持しました。市場の一部が期待していたテーパリングへの言及は見られませんでした。
FOMCで示された参加メンバーによる経済見通し(SEP)では、今年の経済成長率見通しを12月時点の+4.2%から+6.5%に大幅に引き上げ、物価見通しについても12月時の総合・コア共に前年比+1.8%から、総合+2.4%、コア+2.2%へ、ともにターゲットの2.0%を一時的に超える見通しを示しています。
SEP内で示される各メンバーによる年末時点での政策金利見通し(ドットプロット)において、23年末までに利上げすると見込んだメンバーは18名中7名にとどまっており、2023年までの現在の事実上ゼロ金利を維持する見込みが大勢であることを示しました。昨年12月時点では17名中5名でしたので、2名増えてはいますが、慎重姿勢が維持されているという印象を与えました(12月のFOMC後にウォーラー氏が2名空席となっていた理事枠の一つを埋めたので、全体も一名多い)。
前回のFOMC後、雇用統計、ISM製造業・非製造業景気指数、小売売上高、消費者物価指数など、重要指標が軒並みの好結果となっていることや、ワクチン接種が順調に進行していることから、今後への期待感がやや強まっています。ただ、SEPの発表会でもない今回のFOMCで、従来の慎重姿勢からの変化を示すほどの状況には見えず、今回のFOMCでは従来の慎重姿勢が維持されると予想されています。
4月22日のECB理事会でも、事前に参加国の一部から強気な発言が出ていたものの、理事会声明及びラガルド総裁会見では従来の慎重姿勢を維持しました。FOMCも同様にこれまでの慎重姿勢を堅持してくると見られ、今回は比較的波乱要素の無い回号となりそうです。
少し気になるところがあるとすると、21日のカナダ中銀金融政策理事会での国債購入減額などの正常化への動きです。カナダ中銀は慎重姿勢を崩さない先進国の中でいち早く正常化に動いた形となりました。
米国が隣国のこうした対応を受けて、ある程度の配慮を見せるかどうかがポイントに。市場ではSEPの発表会にあたる6月のFOMCか、8月のジャクソンホールでテーパリングについての何らかの方針が示されるのではと期待されています:今回その地ならし的な示唆があるようだとドル買いの動きに繋がりそうです。
MINKABU PRESS 山岡和雅
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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