ハーゲンダッツジャパン(東京・目黒)の人気商品「ハーゲンダッツ クリスピーサンド」が今年で発売から20年を迎えた。キャラメルコーティングをしたアイスクリームを、サクサクしたウエハースで挟んだクリスピーサンドは、実は日本で開発され、のちに欧州やアジアにも“輸出”されてヒット商品となった。背景には、世界で最も競争が激しい日本市場でもまれ鍛えられた商品開発力がある。
「ハーゲンダッツ クリスピーサンド」の発売は2001年3月。最初のフレーバーは「キャラメル(現在は「ザ・キャラメル」)」だった。それから20年。最新作は今年8月17日に発売された「クリスピーサンド『アーモンドバターサンド』」で、シリーズで61番目のフレーバーになるという。20年間の累計販売数は5億個(2021年2月時点)に達してロングセラーの仲間入りを果たした。
現在の希望小売価格は税込み319円。「ハーゲンダッツ」ブランドは、デフレ下で安売り合戦が常態化したコンビニエンスストアや量販店(スーパー)では今でも、特売以外では200円台半ばで売られている。単価が200円以上の高級アイスクリーム市場でのシェアは約7割と、圧倒的な強さをみせる。
日本発のクリスピーサンドは世界的なヒットになった(発売当時のパッケージ)
「1990年代初頭から、テレビCMで大人向けのアイスクリームとして訴求し、それが浸透したことが大きかったと思います」
ハーゲンダッツジャパンのマーケティング本部でクリスピーサンドを担当する太田香織さんは、そう解説する。CM放映は最初が1991年だった。90年代半ばに流れたCMは、セクシーな男女がダンスしながらスプーンでアイスを食べさせ合う内容だ。最後に流れる「Shall We Häagen-Dazs(ハーゲンダッツする?)」のコピーは、それまで「子供が食べるもの」だったアイスクリームに、大人の目を向けさせた。
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