中国の女子テニス選手の彭帥さん(36)が6日、中国共産党幹部に性交を強要されたと告発して以降で初めて、西側メディアのインタビューに応じた。彭さんは、性的暴行の被害を訴えたことはないと改めて語り、自らのオンライン投稿が大きな誤解を生んだとした。
彭さんは北京冬季オリンピック会場のホテルで、仏紙レキップの取材を受けた。
インタビューは中国オリンピック委員会が許可し、同委員会の関係者が同席した。レキップは事前に質問の提出を求められた。ただ当日、追加質問ができたという。
彭さんはインタビューで、心配への感謝を表明。同時に、「なぜこんなに問題になっているのか知りたい。(中略)誰かが私に性的暴行をしたとは一度も言っていない」と述べた。
「大きな誤解」
彭さんはまた、「姿を消した」ことはないと主張。ただ、あまりに多くの人が連絡してきて、すべてに返事をするのは「不可能」だったと述べた。
「(告発の)この投稿が外部世界の大きな誤解を生んだ。投稿の意味がこれ以上ねじ曲げられないことを望んでいる。これ以上、大げさに扱ってもらいたくもない」
彭さんは昨秋、張高麗前副首相から性交を強要されたとオンラインで告発した。投稿は1時間しない内にすぐに削除されたが、その前に拡散された。
インタビューでは、テニス選手としてツアーに戻る可能性は低いとも説明。
「自分の年齢や手術を繰り返し受けたこと、パンデミックのせいで長いことプレーができなかったことを考えると、身体レベルを回復するのはかなり難しいと思う」と述べた。
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IOC会長が彭さんと会食
一方、国際オリンピック委員会(IOC)は7日、トーマス・バッハ会長と彭さんが北京で5日に夕食を共にしたと発表した。
バッハ会長は昨年11月、彭さんとビデオ通話をし、健康であることを確認したと述べていた。彭さんの安否が告発後に心配されるようになって以降で、本人と話をした最初の著名人だった。
<分析> 「ではどういう意味だったのか」 スティーヴン・マクドネル中国特派員
共産党が時にIOCと組んで、彭さんの問題を鎮静化しようとするたび、問題は膨らみ、疑問は増えるだけに見える。
今回の場合、仏紙レキップは彭さんのきわめて管理された最新発言を報道することで、「インタビュー」を行ったと同じくらいプロパガンダに関わったと言える。
同紙によると、彭さんの返答のみを伝え、それに関する論評は一切加えないことで合意したという。
彭さんは「誰かが私に性的暴行をしたとは一度も言っていない」と述べたと、同紙は伝えている。
だとするならば、彭さんへの次の質問は自明だ。ソーシャルメディアで中国共産党幹部の張高麗前副首相に向かって直接的かつ公然と、「带我去你家,逼我和你发生关系」と書いた時、いったい何を意味していたのか。
この一行は「あなたは自分の家へ私を連れて行き、私を強姦した」という意味にもとれるし、「あなたは自分の家へ私を連れて行き、あなたと強制的にセックスをさせた」という意味にもとれる。あるいは、「あなたは自分の家へ私を連れて行き、私に圧力をかけてセックスを強いた」という意味にもとれる。
複数の訳し方があることが、混乱の原因になっている。
いずれにしても、これはきわめて高い地位にある政府高官に対する深刻な糾弾だ。彭さんが何を意味したのか、いまだに分かっていない。レキップ紙が彼女に質問しなかったので。
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