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Tuesday, October 18, 2022

食品産業文化振興会、幸福度向上ヒント探るウェビナー開催 - 食の情報源

南雲岳彦氏

南雲岳彦氏

 日本食糧新聞社が主催する食品産業文化振興会は9月21日、講師に三菱UFJリサーチ&コンサルティング専務執行役員の南雲岳彦氏を迎えて「市民の幸福度を高めるスマートシティの思想」をテーマに東京・八丁堀の食情報館で例会を開催した。コロナ禍で三密を考慮したウェビナーとした。

 南雲氏は「世界1位の幸福度の国であるフィンランドと比較して日本(54位)は、人生の自由度・人生の満足感などに不満を示し、幸福度の低さに結びついている」と紹介した。「そこにWell-Being(ウェルビーイング=幸福感)を向上させるヒントがある」とした。

 日本人の生活満足度について、(1)日本人の6~8割は今の生活に満足(2)生活満足度では、現状若干上昇しているが、長期的視点ではほぼフラット。不満傾向もほぼフラットと所得上昇との相関関係はない–ことから、イースタリンのパラドックスが見て取れると分析。内閣府による社会意識に関する世論調査から、「日本人は、安全・安心・リスク回避・長期安定を好む傾向にあり、合理性・自由・独創性・科学技術の評価は必ずしも高くない」と説明。また、別の資料から日本人の7割超が政府を信頼せず、市区町村・地域コミュニティーも信頼しない割合が多いとし、国際比較で見ても日本人の政府に対する信頼の低さは堅調なことを示した。

 これらから、南雲氏は「国により国民性や文化特性は異なり、それぞれの個性に準じたスマート化があるはず」とした。(宇津木宏昌)

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