「海外ブランド」や「デパートコスメ」人気、コロナ禍による東京からの地元回帰などによってここ数年、若者の来店が増えているという横浜高島屋。カジュアルな服を多く扱う方針に転換したり、イベントを実施したりと若者の集客も意識した取り組みも進めている。訪れる若い客の動向から、Z世代の消費傾向を読み解くヒントも見えてきた。
※日経トレンディ2023年3月号より。詳しくは本誌参照
横浜高島屋
男性マネキンに婦人アイテムをコーディネート 老舗百貨店から見える若者消費の最前線
百貨店の若者離れが言われて久しい中、気を吐いているのが横浜高島屋だ。2020年には近隣に新たな商業施設がオープンするなど、周辺の再開発による回遊性の向上、「海外ブランド」や「デパートコスメ」人気、コロナ禍による東京からの地元回帰などによってここ数年、若者の来店が増えているという。
百貨店と言えば、老若男女に向けた様々なテナントが入っており、多様なニーズに対応している。訪れる若い客の動向から、Z世代の消費傾向を読み解くヒントも見えてきた。
23年の初商のセール時には、これまで女性向けとして販売していたストールを若い男性客が自宅用として買っていく姿が多かった。婦人用品売場では、男性マネキンを使ったコーディネート提案も行っている。
横浜高島屋が運営している紳士服のテナント「CSケーススタディ」では対照的に、好きな男性アイドルが着ていたなどの理由から、女性客が自分用に服を購入するケースも少なくないという。「若い方々に『性別や年齢の区分けはない』と言われるが、そうした消費行動を体感している」(横浜高島屋の桑原俊尚氏)
また、同店舗ではカジュアルな服を多く扱う方針に転換。ヒョウ柄のコートや極端に丈の短いシャツなど個性的な服を多く扱ったところ、他の人とは違うオリジナリティーを求める若者客の来店が増えた。
また、イベントの成功例に挙げられるのが、21年夏に実施した「マリトッツォ フェスタ」。約20ブランドで約50種類のマリトッツォを販売したところ、1週間で8000個以上が売れ、期間も延長した。
このイベントを契機に、様々なフェアを開催。22年には大豆ミートや備蓄食品を活用した取り組みや、廃棄野菜を使ったパン、航空会社の廃棄部品を活用した雑貨の販売など、環境を意識した取り組みも強化し反響を呼んでいる。紳士服同様、「とがった個性」の打ち出しに加え、「環境意識」もまた、若者の心を捉えるためのキーワードと言えそうだ。
(写真/PIXTA)
「日経トレンディ2023年3月号」の主な内容を紹介
●特別対談・呉越同舟
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●マイレージ編
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●JAL編
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