ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2023.03.09 07:34
『すずめの戸締まり』(8日公開)は災いの元になる扉を開けてしまった女子高生・鈴芽(すずめ)が代々この扉を閉めてきた「閉じ師」の青年・草太とともに日本全国を回りながら災害を防ぐための「戸締まり」に立ち向かうロードムービー。新海誠監督(50)が東日本大震災を扱った3部作『君の名前は。』(2016)、『天気の子』(2019)に続く最終作だ。日本では3部作をあわせて3000万人のヒットを記録した。
新海監督は8日、メガボックス聖水(ソンス)店で行った来韓懇談会で「韓国ドラマ『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』(tvN、2016~2017)を見た時、扉を使う方法が印象的で、ここからヒントを得た」とし「扉は日常の象徴だ。毎朝、扉を開けて『行ってきます』、また扉を閉めて『ただいま』『おかえり』と言って日常は繰り返される。災害はこのような日常の断絶で、『行ってきます』と言ってまま、帰って来れなくなってしまうのが災害だ。そうした点で扉をモチーフにすることがふさわしいと思った」と説明した。
災害を扱った作品だが雰囲気は重くなく、むしろ明るいといってもいい。気まぐれな自然を象徴するダイジンはかわいいが物言いがストレートな猫で表現した。また、草太はダイジンによってすずめが使っていた3本足の椅子の中に閉じ込められてしまう。ダイジンと草太(椅子)の存在は、すずめが廃虚で見つけた「扉」を通じて過去の災害犠牲者の心の痛みを回顧する瞬間にそっと寄り添ってくれる。
新海監督はキャラクターに対して「(悲劇に関する物語だけになってしまうと)観客にとってはとても重くて辛い映画になってしまうだろうと思い、すずめの横にはその場に一緒にいるだけで気持ちが和むようなかわいらしいキャラクターがほしいと思った」とし「足が1本欠けた椅子はすずめの欠けた心のメタファー(隠喩)にしたかったから。すずめは子どもの頃に災害を経験して大切な人をなくしていて、心の中には欠けた部分があるが、それを椅子の姿で表したかった。心が欠けていてもこの椅子のように走ることができ、強く生きていくことができるというのを表現したかった」と話した。作品のテーマを「日常が断絶した時にどのように回復して再び生きていくようになるのか」と紹介した新海監督は「韓国で地震は多くないが、日常を断絶する災害はどこにでもあるのではないか。韓国の観客も『私たちの世界を描いた映画』だと思って記憶していてほしい」と話した。
劇場版『THE FIRST SLAM DUNK』など日本アニメの最近の人気の高さについて、新海監督は「おそらく日本と韓国は文化や風景が似ているからではないかと思う」とし「政治的な状況では、韓国と日本はいい時期もあれば悪い時期もあり、それが波のように繰り返されているが、文化では強く結びつき続けていきたいと願っている」と話した。
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