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Thursday, February 1, 2024

一般的な若者が、30歳までに約3000万円の資産を作るための7つのヒント - Business Insider Japan

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資産はホームランではなく、一貫性によって築かれる。

Alex Yakimovski/Shutterstock

  • ショーンというハンドルネームで活動するその男性は、「マネー・ウィザード(The Money Wizard=お金の魔術師)」というブログを運営している。
  • 金融アナリストとして働く彼は、年金口座の積み立てや低コストのインデックスファンドへの投資で、27歳までに20万ドル(約3000万円)近くを蓄財した。
  • 今後、30代後半までには仕事をリタイアしたいと考えている。

16歳の私は、照りつけるテキサスの太陽の下で土木作業をするいつもの過酷な1日を終え、脱いだヘルメットを壁に掛けた。その日は特別だった。なぜならその日は給料日で、ついに銀行口座の預金額が500ドル(約7万4000円)を超えたからだ。

18歳になるころには、その500ドルは株式投資を始めるのに充分な額にまで増えていた。その資産が、25歳になるまでには10万ドル(約1500万円)、26歳には15万ドル(約2200万円)へと増えた。そして27歳の今、私の貯蓄額は20万ドル(約2900万円)に迫っている

この流れからすると、私は株選びの天才か、キャリアを駆け上ったスーパースターのいずれかだろうと思われるかもしれない。しかし、現実の私はどちらでもない。

株式投資の成果のほとんどはベンチマークを下回っていたし、つい最近までは所得も住む街の平均を大きく上回っているわけではなかった。実際、私は堅実な職に就く普通の男で、幸運にも人生の早い段階でお金にまつわるヒントに出合えたというだけだ。

そうしたヒントうち、ベスト7を以下に紹介しよう。

1. お金になる学位を取る

最近、大学はかなり評判が悪い。確かに、学費の高騰は気になるところだ。しかし、私はウォーレン・バフェットの考えにも賛成する——つまり、最良の投資とは自分に対する投資なのである。

そこにカギがある。大学はキャリアを購入するために4年間を費やす取引なのだと考えよう。奨学金が絡む場合は特にそうだ。

家の価値を調べる前に住宅ローンを組まないのと同様、学位の価値を考えることも重要である。高い収入につながる学位もあれば……そうでない学位もある。給与統計を調べ、特定の分野で働く人たちから話を聞き、合同企業説明会に参加しよう。

金融・経済学を専攻していた私は、景気回復への不安感から労働市場が活発でない時期でもすぐに金融アナリストの仕事を得ることができた。いま願うのは、戦略的に選んだこの学位がこれからも生涯にわたって収入の基盤になってくれることだ。

2. 負債を避ける

学校を卒業し、お金を稼ぐための道を進みはじめたら、次にすべきは消費者が陥る負債の罠を避けることだ。つまり、自動車ローンやクレジットカードの未払い残高の返済で毎月お金が漏れ出ているうちは、富を築くことはほぼ不可能である。

アメリカ最初期の早期退職者と言えるベンジャミン・フランクリンの有名な言葉に、「小さな漏水が大きな船を沈める」というものがある。彼の言うとおりだ。利子を払いながら富を築こうとするのは、流れに逆らって船を漕ぐようなものだ。しかも穴の開いた船で。

借金を避けるため、私は1万3000ドル(約190万円)の車を、ローンを組まずに購入した。クレジットカードは還元ポイントのために使っているが、カードに関わる利子は1セントも払ったことがない。

これによって、流れに逆らって無理に泳ぐことなく、複利の恩恵を得つづけている。

3. インデックスファンドを活用する

多くの投資初心者と同じく、私は次のウォーレン・バフェットになってやるという気持ちで投資を始めた。選ぶ銘柄はきっとすべてホームラン級の成果を上げ、自分はあっという間に市場を支配するのだと。

現実には、私が選んだパッとしない銘柄たちは株価指数を越えられなかった。野心と欲が入り混じった投資の結果、最終的に何千ドル(何十万円)もの損失を出してしまった。

当然と思うべきだった。ずっと前から知られていることなのだから。個別銘柄への投資も、トレーダーたちも、アクティブ運用型投資信託も、インデックスファンドの効率性には勝てないのだ。

市場を出し抜こうとしないほうがいい。負け戦に終わるだけだ。それよりも、手数料の安いインデックスファンドを選んで時間「と」お金を節約しよう。

4. その出費が本当に自分を幸せにしているか考える

政府の調査によると、平均的消費者の予算の52%は住宅、車、物質的なモノの購入に費やされている。

普段使わない寝室がたくさんある家は、本当に幸せな生活をもたらしているだろうか? それとも、ただ仕事を増やしているだけか?

お金を使うとき、あなたはそこから得られるメリットを慎重に計算しているだろうか? あるいは、友人、社会、数十億ドルが費やされている広告の言うことに従っているだけか?

私の場合、ステンレススチールの電化製品や花崗岩のカウンタートップは生活に大きな影響を与えないと気づいたので、もっと平凡なアパートに住んで毎月数百ドルの家賃を節約している。また、朝の通勤は3万ドル(約440万円)の車を使っても1万3000ドル(約190万円)の車でもほぼ同じだと思ったので、現金で買えるくらい安い車を選んだ。

幸福度のさほど上がらない支出を最低限まで減らす方法を見つければ、節約は楽になる。この戦略の一番いいところとは? これこそが自分を幸せにしてくれるというものを決めれば、贅沢をするのも簡単になる。

5. 税制優遇はアドバンテージだ。ぜひ利用しよう!

401(k)やIRAなどの確定拠出年金口座に預けたお金は、非課税で増えていく。従来的な年金口座の場合に税金を払うのは年金を受け取るときだけで、Roth型口座の場合は掛け金を拠出するときだけである。

他の普通の口座なら、最初から最後まで、さらにいくらかは途中でも税がかかる。年金口座の税制上のメリットはとても大きいのだ! 少しだけ手数料が高い年金口座でも、預け金はより速く増えるので、数十万ドル(数千万円)多くの資産を手に退職できる。

緊張しながらマウスをクリックし、401(k)への拠出金を給与の5%から25%以上に引き上げたことを今でも覚えている。しかしこの決断は功を奏し、税金に足を引っ張られつづけることなくお金がみるみる増えていくのを目にしたとき、緊張はすぐに安心に変わった。

6. 生活のインフレ化を避ける

生きていくなかで、自分へのご褒美にもっとお金をかけたくなってしまうのはたやすい。たいていの人はこの誘惑に負け、友人が最近買ったものを羨み、それに対抗して自分の生活水準をインフレさせはじめる。

こうして過度にインフレ化したライフスタイルは互いに影響を及ぼし合い、「あの夫婦に負けないようにしよう」という悪循環を生み出す。生活はまるで巨大な風船のように肥大化し、やがて完全に行き詰まる。そうして皆、それ以上使える金が尽き、膨らみすぎた風船をどうにか破裂させないためだけに時間とお金を費やすほかなくなる。

他人の生活なんてどうでもいい。その人たちだって、実際はひどい家計状況にありながら、本来なら手の届かないものを無理やり買っているだけかもしれないのだから。

それよりも、自分の人生はすでにすばらしいものなのだと理解し、安定を保とう。あなたの貯金額、そして究極的にあなたの生活水準は、あっという間に「あの夫婦」を追い越すだろう。

7. 資産形成とは日々の積み重ね、一発逆転はない

投資をいっさい始めないことを除けば、投資に関して人々が最もよく陥る過ちは、大胆になりすぎることである。

そうなってしまうのもよくわかる。私たちの頭は、複利のすさまじい力を直感的に理解できるようにはできていない。何年も先の未来を思い描こうとしたって、すぐにぼんやりと霧がかってしまうものだ。

その結果、投資初心者の多くは、金持ちになるためには大きなリスクを取るしかないのだと勘違いする。そうして一攫千金を狙った危険な賭けで損失を出し、挫折してしまうのだ。

私自身のこれまでの道のりを振り返ってみると、そのシンプルさに驚かされる。私の資産運用において、何一つ大当たりはない。大当たりの一歩手前にさえ行ったことはない。起業で大儲けしたこともなければ、持っていた銘柄が10倍に値上がりして大金をつかんだわけでも、レバレッジをきかせた不動産取引で一発当てたわけでもない。

むしろ、私の運用はほぼすべてつまらないものだ。手数料の安いインデックスファンドに投資し、年金口座を活用しながら、こつこつと多くのお金を貯めたのだ。

ホームランを狙ったスイングはしていない。安打を重ねただけである。

今私たちが生きているのは、すばらしいチャンスの時代だ。確定拠出年金という制度がある。税率は、少なくとも歴史的に見れば低い。そしてインデックスファンドという発明のおかげで、誰でも携帯電話かパソコンさえあれば、わずかな手数料を払うだけで資産運用のプロをも凌駕する利益を出せる。

安打なら簡単に打てる。安打を狙ってバットを振りつづければ、いつの間にかホームランを打っていることに気づくだろう。

※本記事の原文は、2017年10月2日に公開されたものです。

※本記事は取材対象者の知識と経験に基づいて投資の選定ポイントをまとめたものですが、事例として取り上げたいかなる金融商品の売買をも勧めるものではありません。本記事に記載した情報や意見によって読者に発生した損害や損失については、筆者、発行媒体は一切責任を負いません。投資における最終決定はご自身の判断で行ってください。

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