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Monday, July 8, 2024

日銀の国債購入減額のヒント示されるか、今日から債券市場参加者会合 - ブルームバーグ

日本銀行が国債買い入れの減額計画について市場関係者から意見を聞く 債券市場参加者会合が、9日と10日の午後に本店で開かれる。減額の幅やペースなどに関する日銀からの情報発信の有無を市場は注視している。

  事情に詳しい関係者によると、日銀は出席する金融機関から国債買い入れ減額の幅やペース、枠組みに関して事前に意見を集めているが、会合で減額計画の原案のようなものが提示される可能性は低い。

  日銀からは金融市場局長や市場調節課長らが出席し、9日に銀行と証券、10日に機関投資家の実務担当者から意見を聞く。市場参加者の意見は、30、31日の金融政策決定会合で決める減額計画を議論するための重要な材料になる。日銀は6月会合で国債購入の減額方針を決定するとともに、次回会合で「今後1-2年程度の具体的な減額計画」をまとめることを決めた。

債券市場で日銀は圧倒的な存在感

大規模緩和の長期化で日銀保有国債は市場の過半に

出所: ブルームバーグ、日本銀行

  植田和男総裁は6月会合後の記者会見で、「減額する以上、 相応な規模になる」と明言した。ブルームバーグがその後実施したエコノミスト調査では、現在の月間6兆円程度をまず5兆円程度に減額し、半年ごとに段階的に縮小して、2年後に3兆円程度まで圧縮する姿が中心的な見方となった。それ以上の減額となれば、市場にインパクトを与える可能性がある。

  ニッセイ基礎研究所の福本勇樹金融調査室長は、債券市場参加者会合の焦点は「買い入れ額を見極めるためにマーケットがどれくらいの国債発行分をカバーできるかをヒアリングし、懸念点を解消することにある」と指摘。各社にどれくらいの年限でいくら買えるかを質問するとみており、「重要な2日間になる」と述べた。

追加利上げ

  日銀の減額方針を踏まえて、財務省は国債の発行年限を短期化することで、日銀に代わる買い手となり得る銀行が保有しやすい環境を整えるなどの対応に動き出した。国庫短期証券を除く日銀の国債保有割合が過半を超える中、日銀の購入減は市場に大きな影響を与え得る要素になっており、植田総裁は減額に際して「市場参加者の意見等も伺って、丁寧に進めたい」としている。

  次回の決定会合を巡っては、今月初めに38年ぶりの水準となる1ドル=162円台寸前まで進んだ円安による物価の上振れリスクなどを背景に、国債買い入れの減額計画と同時に追加利上げを決めるとの見方も市場に浮上している。

  大和証券の岩下真理チーフマーケットエコノミストは8日付リポートで、債券市場参加者会合に関して「日銀からある程度の目線を提供することが期待される」と指摘。その上で、金融政策運営について「市場が減額内容を十分に織り込めば、追加利上げの検討を俎上(そじょう)に載せやすいだろう」とみている。

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