<明日のために~今 私たちにできること~>
新型コロナウイルスの感染拡大でテレワークが進む中、夫の在宅時間が増加し、息苦しさを感じた夫婦の間でけんかが増えたという声や「コロナ離婚」という言葉まで浮上している。元衆院議員の金子恵美氏(42)は、同じく元衆院議員の夫・宮崎謙介氏(39)との夫婦の危機を乗り越えた経験から、難局だからこその夫婦の在り方、前向きな夫婦生活のヒントを語った。
◇ ◇ ◇
今は家族の絆を確かめ合い、譲り合い、支え合いながら家族の絆を強固なものにして苦難を乗り越える時だと思っています。夫が外に仕事に出て、一緒にいなかった時に気付かなかったことが目についたり、小さくても違和感があったら、早い段階で摘み、相手の声に耳を傾ける。イライラすると自分のことばかり考えてしまいますが、相手もそう思っているかも知れないと考えることが大事です。
夫婦といえども他人…だからこそ、相手の気持ちを理解、認識する機会、常に話し合う時間を大事にすべきだと思っています。そもそも1人で乗り越えられないものを、みんなで乗り越えていくものが家族じゃないですか。宮崎との間のことは、女性からすれば許されざる行為だったとは思いますが、私は宮崎を尊敬していましたし、皆さんに見えていない、根底にある愛情、ささげてくれたことと時間が大きかった。あの時、1人だったら宮崎も苦しかったと思うんですけど、家族だからこそ乗り越えられたのだと思います。
今年、幼稚園に入る息子の入園式は延期ですし、5月までお休みになりました。私は息子とお菓子作り…パンケーキを焼きましたが、夫が息子を非常に楽しませていますね。“2人旅”と言って、息子と2人で行動してくれます。私は自分の時間を大切にしたいんですが、その時間をつくってくれようとして2人で“消えて”くれます。
私も、夫がテレワークをしたい時は寝室に行ったりして環境をつくってあげます。こういう時だからこそ、家族それぞれの「パーソナルタイム」を、いつ確保するのかを考えて、その後に一緒にやらなければいけないことをやるという順番にしています。全ての人に与えられた難局は、家族だからこそ乗り越えられると思ってもらいたいです。
(構成・村上幸将)
◆金子恵美(かねこ・めぐみ)1978年(昭53)2月27日、新潟県月潟村(現新潟市)生まれ。00年に早大第一文学部を卒業し新潟放送に勤務。03年にミス日本関東代表。新潟市議、県議を経て12年の衆院選で初当選。15年に宮崎氏と結婚し16年2月に長男を出産後、夫の不倫疑惑が発覚。同8月の第3次安倍第2次改造内閣で総務大臣政務官。17年の衆院選で落選。19年に政界引退。現在はコメンテーターとして文化放送「斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!」、TOKYO MX「バラいろダンディ」などに出演。
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