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Friday, February 4, 2022

生産性アップ! 集中力を保つための13のヒント - Business Insider Japan

PCを使う男性

BartekSzewczyk/Getty Images

  • 集中力と生産性を向上させるには、十分な睡眠を取ったり、運動をするといった健康的な習慣を身に着けることが重要だ。
  • 同時に複数の処理をするマルチタスクやソーシャルメディアは仕事の妨げになることもあるので、できれば避けた方が良いだろう。
  • 集中力を保つには休憩も大切だ。ポモドーロ・テクニックなど、時間を区切る手法を試してみよう。

疲れているのか、気が散っているのか、やる気が出ないのか、それとも別の理由があるのか… いずれにせよ、集中力が途切れると生産性もその仕事がうまくいく確率も低下してしまう。

集中力を保つには、仕事ですり減った自分の心とからだをケアすることだ。集中の妨げになるものを排除し、心とからだをメンテナンスに時間を使い、健康的な習慣を身に着けることでわたしたちは生産性を高めることができる。

科学者が見つけた、集中力を高めるための13のヒントを紹介しよう。

1. マルチタスクは最小限に

同時に複数のことを処理している人はスーパーマンのように見えるかもしれないが、2009年のスタンフォード大学の研究によると、彼らは大きな代償を払っている。この研究にはスタンフォード大学の学生100人が参加し、半数が自身をマルチタスクと認識していて、半数はそうではなかった。

実験では、集中力が持続する時間、記憶力、1つのタスクから別のタスクに切り替える能力を調べた。すると、マルチタスクを自認している被験者の方がそれぞれの実験でパフォーマンスが悪かった。

「あらゆるものが彼らの気を散らしていました」とこの研究を手掛けたクリフォード・ナス(Clifford Nass)氏はスタンフォード大学のプレスリリースの中でコメントした。

2. 瞑想(メディテーション)をする

「継続は力なり」が本当なら、かなりの集中を必要とするメディテーションは集中力を高める確実な方法だろう。

科学的な実験も同意見だ。例えばノースカロライナ大学のある研究では、1日20分のメディテーションを5日間続けた学生が特定の認知テストでパフォーマンスが向上したという。

また、2011年の研究では定期的にメディテーションをする人は「上の空」になることが少なく、基本的に幸福度が高いことが分かった。これは長期的にメディテーションを実践している人は注意力やうつ・不安と関係する脳の機能「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」の活動が少ないからだと研究者らは示唆している。

3. 定期的に運動する

ランニング水泳ウエイトリフティングといった運動は、からだに良いだけではない。ハーバード大学医学部の臨床精神医学の准教授ジョン・レイティ(John Ratey)氏によると、運動は記憶力や集中力にとって重要な脳の健康も増進するという。だ。

科学者たちは特に定期的な運動脳由来神経栄養因子(BDNF)と呼ばれる化学物質の放出を促すと考えていて、これが記憶力の向上に役立つとする研究もある。

4. "やることリスト"を作る

"やることリスト"は、どのタスクを優先して片づけるべきか分かりやすくするだけでなく、進捗状況の記録にもなる。

そして、やりかけの仕事は集中力を奪いかねない。人は達成したタスクよりも達成していないタスクの方が記憶に残りやすいからだ。これは「ツァイガルニク効果」と呼ばれている。

2011年の研究では、計画的に1つ1つのタスクを終わらせていった被験者は、完了する前にタスクを次々切り替えるよう指示された被験者よりも集中力が長続きする傾向があることが分かった。

5. 少量のカフェインを試してみる

頭がぼーっとしているようなら、コーヒーかその他のカフェインが入った飲み物や食べ物を試してみよう。適量のカフェインは集中力を高める可能性があると研究は示唆している —— 疲れを感じているなら特に、だ。

ただ、コーヒーの飲み過ぎなどカフェインの取り過ぎには注意しよう。集中力が低下しやすくなる。L-テアニンのおかげでコーヒーよりもゆっくりと長時間エネルギーを供給してくれるお茶を試してみるのもいい。

6. 休憩を取る

Youtubeでねこの動画を見ると生産性が上がるという話を耳にしたことがある人もいるだろう。確かに… ある意味、本当だ。ねこの動画を見るでも、散歩でも短時間の昼寝でもいい。ちょっとした休憩を取ることが重要だ。

ある研究では、被験者84人に50分間パソコンを使ったシンプルなタスクを与えた。この間、2度の短い休憩を挟むことを許された被験者はパフォーマンスを維持できたが、休憩を与えられなかった被験者は徐々にパフォーマンスが低下したという。

裁判官1112人の意思決定プロセスを分析した2011年の別の研究では、1日の初めや休憩の後に下された判決はより「好意的な」ものだったことが分かった。この研究は、休憩を挟むことでいかに「決断疲れ」が緩和されるかを調べたものだ。

7. 適した音楽を聴く

突き詰めていくと、適したBGMとは自分にあった音楽だ。中には、音楽は生産性に悪影響を及ぼすと主張する専門家もいる

一方で、言葉を含まないBGMは、雑音が聞こえるまたは無音の状況よりも良いパフォーマンスにつながるとする研究もある。また、2005年の研究では、音楽が流れていないと特定のタスクにかかる時間が最も長くなることが分かった。

つまり、どんな種類の音楽を聴くか、その時にどんなタイプの仕事をしているかが重要なのだ。生産性を意識して、自分にあった音楽を選ぼう。

8. 集中できるよう脳を鍛える

複数の研究が、LumosityCogmedなどが推し進める「脳トレ」は気が散りやすい人にとってメリットがあるとしている。

ただ、どんなトレーニングがいいのか、どのくらいの効果が見込めて、その効果がどのくらい続くのかは分かっていない。そのため、言われているような脳トレのメリットについてはさらなる研究が必要だと、カリフォルニア大学で脳と記憶について研究しているスザンヌ・イェギ(Susanne Jaeggi)氏New Scientistに語っている。

9. ポモドーロ・テクニックを試す

ポモドーロ・テクニックは、25分ごとに区切った時間にタスクを割り当てる方法だ。

25分経ったら5分休憩し、それを4回繰り返したら15~30分の休憩を取る。

ポモドーロ・テクニックを使うことで、仕事の合間に集中力を長続きさせ、その状態を維持しやすくするために必要な休憩を挟みやすくなる。

車のクラクションや子どもの大声といった周囲の騒音は、ストレスホルモンのコルチゾールの放出を促すと、ペンシルベニア州にあるシートン・ヒル大学Lake Erie College of Osteopathic Medicineの元ダイレクター、マーク・A・W・アンドリューズ(Mark A.W. Andrews)氏はScientific Americanに語っている。

多すぎるコルチゾールは、脳の機能を低下させ、集中の妨げになる。そして、残念なことに、アンドリューズ氏によると、周囲の騒音にさらされればさらされるほど、わたしたちの身体の反応は悪くなるという。

10. 数分間、遠くのものを見つめる

多くの人々が起きている時間のほとんどを画面を見つめて過ごしているが、これは目の酷使につながり、集中するのが難しくなる。

集中力を取り戻すには、離れた場所にあるものを数分間見つめてみよう。ある医師はLifeHackerに「20-20-20ルール」を紹介している —— 20分ごとに少なくとも20フィート(約6メートル)離れた場所にあるものを20秒眺めるというものだ。

20-20-20ルールは、長時間座りっぱなしだとからだが痛くなったり、こわばったりするのと同じように、1カ所を見つめ続けていると目にも同じようなことが起こるという考えがもとになっている。定期的に焦点を合わせ直すことをしないと、視界がぼやけるなどすることもある。

11. 良い睡眠を取る

慢性的な睡眠不足によって起こるのが集中力の低下だ。忙しい1日が始まる前に7~8時間のしっかりとした睡眠を取ることで、高い集中力が発揮できるだろう。

12. オフラインで仕事をする

インターネット接続を切ることができれば、目の前の仕事の邪魔をするものはほとんどなくなる。専門家は、それがフェイスブックで友達に反応する場合でもメールの受信箱をチェックする場合でも、タスクを切り替えるたびに意識の一部が切り替える前のタスクに残ると考えている。

ワシントン大学のソフィー・ルロイ(Sophie Leroy)教授は、タスクの切り替えが難しい理由として「注意残余(attention residue)」という言葉を作った。こうしたオンライン上の"気を散らすもの"を取り除くことで集中力を保ちやすくなる。

オフラインになるということは、ソーシャルメディアもオフにするということだ。可能であれば、仕事中はソーシャルメディアの利用を制限するか全て止めるかしてみよう。1日中、絶えずソーシャルメディアをチェックするより、ソーシャルメディアを使う時間を決めた方が仕事に集中できる。

13. 仕事をする場所を定める

集中力を維持するにはかなりの意志の力を必要とするが、物事を決めるのも同じだ。自我消耗と呼ばれる概念では、わたしたちの精神的なエネルギーは有限で、そのエネルギーは意志の力を使ったり、何かを決断することで減っていく。

エネルギーを節約するには、どこで仕事をするかといった意思決定を要する事柄をできるだけ減らすことだと自我消耗の支持者らはアドバイスしている。集中する必要がある時は、同じ場所で仕事をするというのも1つの選択肢だ。そうすることで、仕事を片付けなければならない時に、どこへ行こうか迷って時間を無駄にしなくて済む。

[原文:13 science-backed tips to stay focused and avoid distractions

(翻訳、編集:山口佳美)

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